動体視力が悪くなると、事故や転倒の原因に
70歳以上の方が運転免許更新時に測定する、動くものを見る力が「動体視力」。人や物との距離感や速度を認識する力です。悪くなってしまうと、歩いている時などに人や自転車とぶつかりやすくなり、転倒の原因にもなります。
年齢とともに衰えるだけと思っていませんか?
老眼をはじめ、かすみ、ぼやけなど、「目の働きは年齢とともに衰えるだけ」と、感じている方も多いかもしれません。でも、動体視力は、今からでも鍛えることができるのです。
- 腕をまっすぐ伸ばし、親指を立てます。そのまま窓の景色のできるだけ遠くを見ます。
- すぐに立てた親指の爪に視線を移して、一瞬でピントが合えば動体視力は良い状態です。しばらくピントが合わない場合は、動体視力が悪くなっていると考えられます。
動体視力の良し悪しは、目の筋肉によって左右されます。そのため、いくつになっても日々トレーニングを重ねることで、鍛えられる能力です。安全と安心を手に入れるためにも、ぜひ一緒に動体視力のトレーニングを取り入れてみましょう。
事故や転倒を防止するために大切な、動体視力を鍛えるトレーニングを紹介します。
簡単にできる方法なので、ぜひ毎日の暮らしに取り入れてみてください。
動体視力には、2つの力が必要です。自分に向かってくるもののスピードや距離感を見極める「ピント調節」と、目の前を横切るものを見極めるなど、視界全体の認識を高める「周辺視野認識」です。
下で紹介しているトレーニングは、「ピント調節」を行う目の筋肉のコリをほぐし鍛えるトレーニングと「周辺視野認識」の2つの力を同時に鍛えることができます。ぜひ挑戦してみましょう。
3つのトレーニングを、それぞれ10往復行います。 朝に取り入れるのがおすすめ です。
- 両腕をまっすぐ前に伸ばし、親指を立てます。
- 眼球だけを動かし、右の親指と左の親指を交互にしっかり見ます。10往復行いましょう。
- 両腕をまっすぐ前に伸ばし、親指を立て内側に向けます。
- 右手を目線の高さより上げ、左手を肩の高さより少し下げます。
- 眼球だけを動かし、上の親指と下の親指を交互にしっかり見ます。10往復行いましょう。
- ②の状態から肩幅よりやや広めに腕を広げます。
- 眼球だけを動かし、上の親指と下の親指を交互にしっかり見ます。10往復行いましょう。
- 上下を入れ替えて同じように10往復行います。
ご注意/ご気分が悪くなる場合は、続けて行わないでください。
顔は固定したまま、眼球だけを動かします。 スピードは遅くても大丈夫です。親指の爪の形がはっきりと認識できるようにしっかり見ましょう。